Microsoft Virtual Server 2005 R2 SP1 の話題です。バーチャルマシンの作り方を覚えると、何でもかんでも物理サーバからバーチャルマシン環境に移行させたくなりますが、Windows サーバ環境なら一度は必ず大失敗する時があります。

それは、Active Directory サーバをゲスト OS にしたときです!
(本来やらないに越したことはないのですが、そうはいっても物理マシンがふんだんにあるわけではない)

ありがちシナリオ … 実環境上でドメイン コントローラ ad1 しかない状態からスタートして、仮想環境に移行後、廃止するとします。

  1. ad1 物理環境で稼働中
  2. 別の PC に Virtual Server 2005 SP2 をインストール
  3. ゲスト OS として、新しい ドメインコントローラ ad2 を構成
  4. ad1, ad2 のレプリケーションが完了するまで待つ
  5. ad1 を dcpromo でドメイン コントローラを削除、シャットダウン

さて、これで LAN 上のドメインコントローラは ad2 だけになりました。
ある日、どうしてもホスト OS をシャットダウンしたときに、その悲劇は訪れます。

ホスト OS を起動しても、 ドメインコントローラがいない…

インストールした時の環境にもよりますが、ドメインコントローラによる認証が受けられないため、最悪 Virtual Server 2005 R2 の管理 Web サイトが開かない -> したがって ad2 の立ち上げようがない、と、にっちもさっちもいかずコンボ攻撃を食らいます。

これを防ぐには、何と言ってもドメイン コントローラ (ゲストOS) の自動起動を設定しておくことです。

msvsrunas.JPG

管理 Web サイト → トップページ → ドメイン コントローラ ad2 の「構成の編集」 → 次のユーザーアカウントでバーチャルマシンを実行するにチェックし、必要事項を記入

ここで使用するユーザ名は、ドメインコントローラが 0台の時を想定して、ローカルの administrator アカウントが良いでしょう。

遅らせる秒数は 0 でもいいし、お好みで。