超音波治療器「アイパワー」は、レーシック後の目に当てても害は無いようですが、効果は医師の目から見ても不明。やむを得なくなったので、買って試してみました。そもそも目の構造上、超音波ってどれくらい伝わるのかといった考察も。

5分 + 5分ヘッドを当てるだけ…しかし不安

超音波治療器 アイパワー: ヘッド: 絞り優先AE 1.3sec F8.0 スポット測光 EV+1/3 ISO200 90mm TAMRON 272E WB:白熱電球この機械、使い方はカンタンで、

  • 丸いボタンを押して電源 ON
  • 金属のヘッド部分を自分に向け
  • 片目に当てる (5分)
  • 反対の目に当てる (5分)
  • 照射後、目を閉じて休む (3-5分)

以上です。

ニョキッと飛び出しているヘッド部分は、写真のような感じ。

少しくぼみがあります。…..。こんな堅いもの目に当てるんですか? 目大丈夫ですか? と不安になります。

電源スイッチを入れると、「ピーー」という音が聞こえます。超音波治療器なのに可聴周波数なのはナゼ…とまずツッコミを入れたくなるのですが、眼鏡屋さんの店頭にある、メガネ超音波クリーニング器も本体が振動していますので、そんなモンでしょうか。

不安を抑えつつ目に当てます。

何も感じません。

てっきり、アブソニックを腹に当てたときの強烈な収縮感とか ((EMS は電気刺激によるものなので、原理が違う)) 、場末の温泉に行くと置いてある「ベルト引っかけて腹をブルブルさせる痩身マシン」を想像しますが、本当にほとんど刺激を感じません。

目の固有振動数によって効果が分かれそう

しいて言えば自覚症状としては

  • 目の表面がじんわりとリラッ~クスしてる感じ
  • 鼻づまりが治る気がする
  • 目が微妙にチリチリする (痛くはない)

振動が伝わってはいる気がしますが、半分は、言われてみれば効いてる気がしてきました的なプラシーボ効果かもしれません。

この自覚症状、すべて左目だけですので、やはり目の微妙な個体差によって、固有振動数が違うのかもしれません。これも目に当てる角度により、容易に失われたりするので、脳波マウス OCZ NIA 並みにデリケートなもののようです。

右目は本当にどう当てても何も感じません。

照射後に目を閉じて休む、というのは、個体を目に押し当てているため、ぼんやりしてしばらくものが見えづらくなるからです。その後シャキッ! と一時的に落ちた視力が回復しているかというと、私の場合は大して変わっていません 🙂

何層も通過するロスがありそうなアイパワー

正面向いて目をつぶってアイパワーを押し当てたとき、肝心の毛様体筋にまで超音波が伝わるには、これだけの層を通る必要があります。

  • アイパワー
  • まぶた
  • 涙 (水分)
  • 角膜 (500-600μm)
    • 角膜上皮層
    • ボーマン膜
    • 角膜実質層
    • デスメ膜
    • 角膜内皮層
  • 毛様体筋

人体の水分含有量は 60% と言われていて、液体は超音波を通しやすいため、伝わることは伝わりそうですが、それなりに固有振動数の違ういくつものレイヤーを通る ((この他にも虹彩に振動エネルギー取られたりしそう)) ので、音波はある程度減衰してしまうような気がします。

イントラレーシック術後の眼球は、角膜実質層を削ってあるために、「目玉焼きの白身と黄身の間にスキマがある」状態になっています。エビレーシックにいたっては、さらにボーマン膜が失われてしまいます。この点でも超音波の伝搬にムラができたりするように思われます。

それで結局、効果はどうだったのかって?

まあまあ、慌ててはいけません。お値段分このネタ引っ張らないと 🙂

つづく。