10月8日から 11日まで幕張メッセで行われた「東京ゲームショウ」で、アイレムブースの地震体験車 (起震車) を体験してきました。

体験前の諸注意

4人1組で、起震車内のセットに用意された席に向かい合わせにつきます。机には、ご家庭にありそうな樹脂製の入れ物がいくつか置いてあります。壁面のディスプレイには、CG で家の中に家具が配置された状態が描かれており、起震車の揺れに合わせて CG の中も揺れ、実際に家にいたときのダメージがつかめるようになっています。

スタッフによる体験前の注意事項が説明されます。

  • 体験中は両手を机に押しつけるか、手すりを事前に握っておくこと。カウントダウンしてスタート。最初の 1-2秒、ゆらりと動き始めた後、すぐに激しい震度7 の縦揺れが来ます。
  • 手すり … 事前に握っておく理由は、途中で慌ててつかもうとすると、揺れるカゴ、揺れない外壁に取り付けられたディスプレイなどとの間に挟まれたりして、簡単に腕が折れてしまう可能性があるから。

…………くわばらくわばら。

動画でご覧いただきましょう

実際にどれだけ揺れているのか、コンパニオンによる体験デモの模様をご覧いただきましょう。

正直、震度7 で生きていられるとは思えない

震度4, 6, 7 が実際どうだったのかですが、4 は体験ずみとしても、震度7 は想像を絶するものがあります。

よく地震が来たら机の下に隠れろ、と言いますが、震度7 でそれは不可能です。

震度 7 の縦揺れが始まると、腰は椅子から完全に浮いて飛び跳ね、首も視界もガクガクと揺さぶられ、両足でタップダンス状態になるため、慌てて机の下にもぐろうとしても狙いが定まらず、何かに頭を打ち付けたり、転倒するのがオチだと思います。またおそらく、7 の状態では周囲の家具が倒壊しており、逃げる前に何かが落ちてきたり、「ディスプレイの注意」のように意外なものが凶器となるので、物にはさまれてダメージを食らう可能性は大でしょう。

私の場合、縦揺れ後の横揺れ振動に合わせて机がこちらによってきて、机と椅子で身動きが取れない状態に追い込まれました。現実の自宅の寝室はサーバルームと化しており、すぐ隣に PC デスクと椅子があるため、もしも 1手目で移動の自由を奪われると、一生で最後に見たものは、スチールラックの上から倒れてくるミニタワーPC なんだろうなぁ…と呆然と考えてしまいました。

# サーバと 15年同じ部屋にいれば、それも定めか、と悟ってしまう部分もあります。 :mrgreen:

緊急地震速報システムで、本当に数秒稼げれば良いが…

実際はいきなり 7 の揺れがドン、とくるわけではなく、5-6L-6H-7 と威力がアップしていくまでに数秒の間があるので、すばやく対処すれば、何らかの回避行動を取ることは可能かもしれません。でも、現実の都内では日常茶飯事に地震が起きていて、大半は震度 1-2 のため、そのために仕事の手を止めて机にもぐる人は皆無ですし、私も時間がもったいないのでそんなことしません。そして、いつもの揺れだと思ったら X デーだったりするわけです。

そうなると、やはり緊急地震速報システムの重要性に気づかされますね。地震の強い揺れが到達する前に知らせてくれるシステムですが、一般向け速報の場合、最大震度 5弱以上の場合にのみ通報されるので、テレビ、ラジオ、対応している携帯電話などで知らされたら、数秒速く対処できるのですから、これは大きいです。

地デジのエンコード、デコードにより 2秒遅れている間に地震が来たりして。