2003年から持ち続けていたビュー・スイカカードは、そういうわけで Suica の利用しやすい圏内ならとても有利なことは分かったのですが、ライフスタイルに合わないので解約しました。

今回はその解約手続きの謎と、カード内部のお話。

返却は精算のためか?

まずビュー・スイカカード裏面に記載されているビューカードセンターに電話してみました。ファミマTカードのように電話一本で終了、とはいかず、

「カードにハサミを入れて返送してください」

とのこと。

センター側でこのカード番号を廃止状態にすれば十分だと思うのですが、謎だよなあ、と思っていると、郵便が送られてきました。

中身は解約届の用紙、封筒、そしてカードを貼り付けるための青い用紙、の 3点セット。通常のクレジットカードと異なり、Suica にチャージした分の返金する必要があり、近くに VIEW ALTTE ((ビューアルッテ。ビューカード用の ATM)) がある場合は自分で返金できるが、無ければカードを返却後残高を調べて返却する…ということのようです。

ビューカードセンターでの残高返却を希望した場合、普通郵便で Suica 残高のあるカードを送ることになります。中身が Suica であることは封筒の宛名や持ってみた質感で分かる人には分かってしまいますから、輸送中に郵便事故があったら、残高を抜き取られるスキミング被害は発生しないのか気になりますね。

で、解約届の用紙には Suica 残高の有無にしたがってマルをつける欄があり、私のようにモバイルSuica 一辺倒で、カード側にチャージしたことのない場合でも返送する必要があるとのことです。セキュリティのため…なのでしょうか。無駄にひとコストかかりすぎのような。顧客とカード発行会社双方での、細かい事務処理の手間はできるだけ減らしてほしいところです。

システム的に、サーバ側で完全には使用を禁止できない何かがあるんでしょうか。

Suica カードのアンテナはどこにある?

まあとにかく、ご指定通りハサミ入れて、返送しました。切りながらどこにハサミを入れたら Suica カードが外から読めなくなるかです。

Suica のように、細いスロットに差し込まなくてもかざすだけで OK なカードを非接触カードと言いますが、非接触カードにはこの薄っぺらいボディに、IC チップ本体だけでなくアンテナが内蔵されています。クレジットカードは、インプリンタに通すためにカード表面に書かれている名前やカード番号の文字がエンボス加工となっていますが、ビュー・スイカカードではこういった IC チップやアンテナと干渉しないよう印刷になっています。

一般的な Felica カードでは、PDF にあるように外周をぐるぐると回るループアンテナが多いそうですが、Wikipedia によると、ループアンテナにすると重ねたときに認識しづらいことから、Suica では木の葉の輪郭のようなアンテナ配置になっているようです。Felica チップ自身はどこにあるのか、ざっと調べましたが見つかりませんでした。

ハサミを、カードの四辺に沿って縦か横に入れると、いずれにせよ葉脈のどこかを切る形になって、電波特性が変わってしまいますが、それでも至近距離にカードリーダーがあれば 13.56MHz の RFID 周波数帯の通信は可能ではないでしょうか。まぁハサミを入れるのは残高のない時だけのハズで、スキミングする意味はあまりありませんが。