カフェソラーレ リナックスカフェ秋葉原店で行われた、ASUSTek 20周年大感謝イベントの続きです。カジュアルにオーバークロックできる TurboV のクロックアップデモと、Marine Cool, Eee Keyboard などコンセプト展示の紹介。EPU-6 について質問もしてみました。

TurboV

ちょこっとオーバークロックツール。BIOS を変更するのでなく、再起動せずに Windows 上でリアルタイムに結果を反映できるところが新しい。

  • Core 2 Duo E8400 を E8600 相当にクロックアップ
  • まず EPU-6 をノーマル設定にすること (飛行機マークの High Performance)
  • CPU Frequency (FSB) だけまず変えるのがお勧め。その後興味を持ったら細かくカスタマイズ
  • SuperPI で実行時間を比較するデモ (うまく動けば 1M 桁で 1秒ぐらい短縮できる。15秒→14秒)

ASUS 20周年イベント: TurboV: ハードウェア構成 ASUS 20周年イベント: TurboV: E8400 を E8600 相当に ASUS 20周年イベント: TurboV: SuperPI

ASUS 20周年イベント: TurboV: FSB 333MHz ASUS 20周年イベント: TurboV: FSB 371MHz

TurboKey

Turbo モードと通常モードの 2つのセッティングを決めておき、電源ボタンを押すたびにトグルで切り替える

ASUS 20周年イベント: Turbo Key

展示物

  • 今年の ASUS 製品はデザインに凝っていきたい
  • MARINE COOL … メモリ内蔵、バッテリー (UPS) 搭載、セラミック製。軍用など
  • M4A778-HTPC/RC … アンプ搭載
  • Eee Keyboard … 中身は PC。単体で持ち歩いて使える
  • N10J シリーズ … ゲーミング可能な Atom 搭載 PC。FF も動作可能

ASUS 20周年イベント: 展示物の紹介 ASUS 20周年イベント: Marine Cool

Eee Keyboard は説明員も来たばかりで、Eee PC 相当の Atom を使用しているということ以外、スペック不明とのことです。右側に縦型のディスプレイを付属したフルサイズのキーボードで、デモ機では AC アダプタで外部からの電源供給を受けている以外、まったくスタンドアロンな PC として機能していた模様です。

ASUS 20周年イベント: Eee Keyboard ASUS 20周年イベント: Eee Keyboard: ディスプレイ部分 ASUS 20周年イベント: Eee Keyboard 側面

Q&A

ASUS 20周年イベント: EPU-6 Engine: High Performance モードNire: 「ASUS 非対応カードを搭載した PC で EPU-6 を起動するとエラーが表示されますが、エラーメッセージが、ASUS SmartDoctor をインストールすれば省電力コントロールできるように読めます。でも実際には SmartDoctor を入れても EPU-6 から認識できないんですが、どうしてですか?」

ASUS: 「EPU-6 に ASUS SmartDoctor をインストールすると、初めて V-BIOS (ビデオカード BIOS) のバージョンを見て、省電力コントロールできるカードかどうか判断できる状態になります。非対応カードでは、SmartDoctor をインストールしても省電力コントロールできるようにはなりません。

ちなみにお勧めはしていませんが、V-BIOS を無理矢理ビデオカードに書き込めば、認識できるようにはなります。 :mrgreen:

Nire: 「GTX285 だと、省電力のためだけにそれはちょっとやりたくないですね…(苦笑)」
ASUS: 「285 だとちょっと恐いですね…(苦笑)」

オーバークロック、軍用、エコ、コンセプト展示…模索の続く ASUS

ASUS といえば、昨年以降は Atom ベースのミニノート “Eee PC ” を世に送り出したメーカーとして知られていますが、PC マニアにとってはデスクトップ PC 用マザーボードの老舗です。

プレゼンターは緊張していると言っていましたが終始いい意味で「ゆるい」感じの、アキバ好みな進行でいながらも、一部でささやかれている USB 問題などについても ASUS はあらゆるハードウェアの組合せを試し、(たとえ噂レベルに過ぎなくても) 問題を再現しようと真摯に取り組んでいることをアピールしており、企業として好感を持てました。

ASUS のマザーボードは長期間にわたり安定して動作する、というイメージがどうしても先行しますが、マザボメーカー “純正” のカジュアルユーザー向けオーバークロックツール TurboV, Turbo Key の関心も高く、プレゼン後もプレゼンテーターに人だかりができて、クロックアップデモを行っていました。

私も実はつい先日、届いたばかりの PC に TurboV と省電力対策の EPU-6 Engine を入れてみたのですが、灼熱の大地と化した自鯖環境では、EPU-6 Engine だけでいいです、というのが正直なところです 🙂

購入した Core i7 + P6T Deluxe PC についてはまた別途。

他にも軍用 Marine Cool、ハードコアゲーマー向け R.O.G、Eee Keyboard とあらゆるニーズに答えようとしており、個人的には Eee PC もそうですが、「このご時世にラインナップ増やしすぎて収拾がつかなくならないのか」という懸念はぬぐえません。

製品の信頼性と多角化とは得てして相反します。Eee Box と Eee 701 SD-X のウィルス混入事件以降も、ラインナップの数を収束させようとする動きはあまりみられないように思えます。