8月29日に千葉県国際水泳場で行われた、着衣泳教室に行ってきました。水着ではなく、水難事故で、衣服を来たまま水に落ちた場合の対処方法を学ぶもの。私クロールが得意なんですが、着衣泳には平泳ぎがいいって本当ですか?


水深 5m のプールで、服を着たまま泳ぐ

今回は講義 1時間、実技 2時間コースで、年齢層は小学生からシニアまで結構広く、参加人数は 30人ぐらいでした。インストラクターは日本赤十字の方です。

使用するのは、中央部水深 5m の飛込プール。このダイビングプールは通常、高飛び込み、シンクロ、ダイビング専用になっていて、メインプールに隣接しているため、様子を見学することはできるのですが立入禁止。なので、少なからず興味はあったのでした。

着衣泳教室って何持っていけば良いんだ?

この教室は特殊なので、何を持って行けば良いか迷うのですが、千葉国際の教室に参加してみた限りでは以下の通りでした。他の教室ではやや異なるかもしれません。

必要なもの

  • 水につかってもいい長袖、長ズボン。
    練習なので、水を吸う綿とか、ジーンズとか最高。当然ですが、教室に使った衣類は水浸しになるので、家に帰るための服とは別にしないといけません 🙂
  • 水着、水泳帽
    前半は水着のみで講習、後半は水着の上に長袖長ズボン。

使わないもの

  • ゴーグル … 裸眼で泳がないと練習になりません。
  • 靴 … 本当は履いて泳ぐのが着衣泳だが、練習では使用せず。プールが汚れるからでしょうか。

服着たまま平泳ぎがベストなのはなぜ?

まずは講義編。水難事故の多さの話から始まって、着衣泳は自分で泳ごうと思っていないときに、不意に水に落ちた時の対処法であることを学びます。

着衣泳のときは、四泳法の中で平泳ぎが良いというのが驚き。もしくは、エレメンタリーバックストローク ((仰向け平泳ぎ)) が良いそうです。

いやー…遠泳するとき、クロールの方が得意なんですけど。平泳ぎじゃないとダメですか。

平泳ぎには、以下の理由があると。

  • 靴を履いていることが多く、バタ足はしづらい
  • クロールや背泳ぎでは、水を吸って重くなった袖を持ち上げてリカバリー動作をするのが、効率が悪く疲労する
  • ゴーグルをしているわけじゃないので、目をあまり水に浸けない泳法がよい

泳ぎづらいなら服や靴を脱いでしまえば? という気もしますが、以下の理由で脱がない方が良いようです。

  • そもそも、水中で脱ぎづらい
  • 水の上に手足を上げるような動作をしなければ良い
  • 浮力が稼げる
  • 低い水温に対して、保温効果が欲しい
  • 靴は障害物があるときのために必要

その他、講座メモ

  • 千葉県の場合 … 平成 21年における水死 42名。全国 2位。発生件数 95件。全国 1位。
  • 海の事故が最も多い。プールでの事故は 0.7% でほとんどない。
  • 釣り … 水際にいて予想外の波にさらわれる。
  • 海でボートが転覆 … まず自分が浮くための技術が必要。それからボートにつかまれるようなら掴まる。
  • 川で溺れた場合 … 基本は岸に無理に行こうとしないで、流れに任せる。離岸流の場合は、流れに対して横方向に泳ぐ。足から先に流される。
  • 飛び込み … 安全に浅く飛び込む。頭から飛び込まない
  • 方向転換と、体位の変換 (うつ伏せからあおむけなど) の技術が必要
  • 冷水中の行動 … ライフジャケットを来ている場合は HELP 姿勢を取る。(マットで前回りをするときの姿勢)
  • 助けに行って溺れてしまう例も数 % ある。

ということで、一通り講義を受けた後、いよいよ実技編です。

つづく。