「PT2」がパソコンショップ アークで売り出されるという情報と、すでに販売終了したという矛盾する情報が飛び込んできました。さて、どちらが本当なのでしょうか。ついに「ねんがんの」PT2 を手に入れることは出来るのか。

そこのキミの横顔が気になる

店内には、開店直後、あまり広くない店舗面積の割に客が数名いました。しかし、列をなしているわけではありません。これは一体、販売前なのか、販売後なのか、何もなかったのか。

いい大人がいきなり店員の胸ぐらつかんで「PT2 ありますかぁ!!」と詰めよるのもためらわれますし。 🙂 今ひとつ店内で状況をつかみかねていると、誰かがレジで何か買おうとして、精算しているのが目に止まりました。

…?

白い ark ロゴの袋ごしなのでよく分かりませんが、薄いピンク色が見えています。ハデな色と言えばシャアの赤と相場が決まっている秋葉原の PC パーツ店で、そういう色味の物体は少ないはずです。どうでもいいですが LASIK を受けた目をナメてはいけません 🙂

ヤフオクに出品している “未開封新品” の PT2 にはある共通点があり、ピンク色のエアキャップ (プチプチ) を下に敷いて撮影しているのです。

「もう終わった」という書き込みの方がガセネタだとすると…。販売が終了したのではなく、まぎらわしい情報のため殺到していないだけなのでは、と。

小声で店員と客が会話しています。破裂音の「P」は聞こえやすいので分かりましたが、遠くて続きがよく聞き取れません。

買った客が去る間際、目の前を 2秒間のスローモーションで、左から右へ動く表情を観察します。光源は右側。入口からの光に照らされています。

コミュニケーションをし慣れないその顔に、等高線のようなかみ殺した笑いジワが耳からほお骨の頂点に向かって、ぎこちなく 1本、2本、3本…と刻まれ、また照れ隠しのように複雑にゆるんでいきます。

「してやったり」と言いたいんだね。

この爽やかな朝に、キミが買えて良かったと思う商品は、一つしかない。

その人が去ってすぐ、店員に PT2 はありますかと声をかけてみます。

一瞬の間。

「ありますよ」

店員がくるっと右回転して視線を落とした先に、確かにピンク色のエアキャップに包装された物体が数個、床の箱に立てかけられているのが確認できました。

三月兎の深夜販売を含め 3日目にして、無事アースソフト PT2 を希望小売価格 16,800 円でゲットしました!

Ark: 店の袋。PT2 を入れた状態 Ark: PT2 購入レシート

この日、ヤフオクで同じ PT2 の未開封出品は 30,000円を超える信じられない高値で取引されていて、希望小売価格で入手できて大満足。

今度は、私が購入するとき、

Nire: 「コレ初期不良時の対応ってどうするんでしたっけ」
店員: 「モノが少ないんで、直接メーカーに送っていただく形になります」

みたいなやり取りをしているのを観察していたのか、人がぞろぞろと並び始めます。

そして販売開始からわずか 10分

PT2完売しました!
10:47 AM Oct 4th webで

1人のお会計と店員とのヒーローインタビューが各 1分として、店頭販売数は 10枚というところでしょうか。

店頭から、同じ中身の手提げ袋を持った人が続々と。

Ark: PT2 購入客

常に「つながっている」ことの呪縛

PT2 を買いたい側からすると、みんな情報ソースが同じで、かつ対象が瞬時に売り切れるため、完全にメディアに強制同期されてしまっていて、

つぶやく→素早く集合→大半は買えず→食事もおちおちできずネットをチェック→ (最初にもどる)

の無限ループ。店によっては不確定情報を流してしまう場合もあります。2ch 情報も参考にはなりますが、ご存じのとおり誤った情報や意図的なブラフもあり、デイトレードなみの情報戦です。

事前にネット通販で幸いに買えてしまった組から、店から連絡があった系の報告が 2ch に続々と載るのとは対照的に、電化製品ならなんでも集まるはずの街にいながら、目的のブツひとつ店頭で買えないのは、正直言ってネット社会の悪夢です。

ちなみに、アークでの購入希望者を惑わせた「もう終わった」書き込みをした本人 (それも多分) が後で説明しており、電話で電車からこの店に問い合わせたら「入荷していない」と言われたから、そう書いたということのようです。

電話のようなイージーな方法で在庫があると言ってしまうと、必要以上に客が殺到して収拾がつかなくなる、よく分からない初心者には売りたくない – といった心理で、店側はあえてそう回答したのかもしれません。

しっかし、これだけレアだと、PC に差して使うのも無駄に慎重になりますね。 🙂