9月末に開館して 2日目の大型映画施設、シアタス調布で「亜人」実写版を観てきた話、つづきです。施設の様子と、4DX 映画館でどの座席がいいのか、作品の感想など。

線路の跡地を有効利用

当日朝 8:00。シアタス調布にやってきました。

まあ朝っぱらから、映画を観に調布に来る人は少ないよね 🙂

調布駅付近連続立体交差事業によって線路が地下に埋まった跡地を何に使うかって話なんですが、調布駅周辺に大型のビルが 3棟で構成される商業施設、トリエ京王調布ができていました。映画館であるシアタス調布は、その一番西に位置する C館をまるまる一棟全部つかっています。

ロビー。

シアタス調布: ロビー

ポップコーンが買える売店があって、自動チケット発券機があって、照明を暗めに落とした待ち合わせエリアです。作りだけみると TOHO シネマズ新宿と大差ありません。

あらかじめ予約しておいたので、自動券売機で e席リザーブの発券画面に進みます。

シアタス調布: e席リザーブ: チケット発券画面

チケット準備完了。A列8席。

シアタス調布: 4DX 亜人 チケット

4DX の映画館で座席をどこにするかは悩みどころですね。
SAO で懲りた経験があるので、前の客がいない最前列に座って、どっぷり浸る方を取ることにしました。

スクリーン入り口。ここから映画タイトルに合わせて分岐します。

シアタス調布: スクリーン入り口

手荷物とポップコーンには注意しましょう

ロッカー。

シアタス調布: 4DX: ロッカー

体感型映画館 MX4D / 4DX に共通して言えることとして、MX4D / 4DX のシートの揺れをナメてはいけません。リアルなジェットコースターほどじゃないでしょう? と思っていたら、グラグラに頭をシェイクされます。

そのため、手荷物はすべてロッカーに預けるのが推奨です。100円払うロッカーですが、料金は後で返却されます。iPad を座席の下に置いておいたら曲がった話が有名ですね。

ポップコーンは入口でプラスティック製のトレイを外して、ビニール袋に入れる必要があります。なぜか入口に係員が立っていたのにビニール袋が配布されず、予告編が始まる数分前に、こちらから係員を探してリクエストしにいく羽目になりました。

開館直後のせいか、人員配置が完ぺきではないようです。

座席。通常より 1,000円高いのと、席が動いても大丈夫なように広く頑丈になっていて、座り心地はなかなかラグジュアリーです。

シアタス調布: 4DX: シート横から見たところ

手すりにドリンクホルダーがありますが、ここにうっかりポップコーンのトレイを置くと、席がゆれて大惨事というわけです。 🙂

「亜人」で 4DX の機能をフルに使い切る!

さて、肝心かなめの亜人、どうだったかですね。

いやあ、これは狙い通り、大満足でした! 🙂

佐藤健演じる「永井圭」と、綾野剛演じる「佐藤さん」の銃撃戦と、亜人なので “何度でもよみがえる” 特徴を活かした予想外の動きが大半なのですが、アクションシーンがとにかくアクロバティックで、それに合わせて座席が揺れるわ揺れるわ。ゆっくりとしたカメラの左右方向へのパンに合わせてゆっくり座席が傾いたりして、スケール感の演出にも一役買っています。

弾が飛んできたら、「チュン!」という音に合わせて耳元をかすめて風が送られてくるし、後ろから銃を突きつけられると、シート背中にグリっとした感触で指圧されるといった感じ。

4DX / MX4D には劇場全体の設備もあって、閃光、風、雪を降らせたりできます。ネタバレになるので避けておきますが、これらの劇場内の演出もフルに使われていました。ああそこで雪が降るのか、とだけ言っておきます。原作からストーリーはコレのために変えたのかぐらいな勢いで。

上から雪が降ってくる (ドライアイスを粉末状に噴射したように見える) のですが、これは会場全体ではなく最前列だけのようなので、雪の感じを味わいたければ前方の座席が良さそうですね。

気になる人は今すぐ映画館へ 🙂

座る位置はどこがいいのか?

問題は最前列が見やすかったのかどうかですね。上映が完全に終わったあと、許可を得て、(お掃除に入るのを 2分待ってもらって) 写真を撮らせてもらいました。

最前列に座った状態だと、スクリーンの左上隅がこのように見えます。

シアタス調布: 4DX: スクリーン: 最前列から見る

座席がデフォルトでかなりリクライニングが効いた状態で、見上げるのが基本ですが、後方の観客にも見せるためにかなり仰角がついていて、上の方ほどすぼんで見える、台形ゆがみが生じます

静止画で見るとギョッとしますが、動きの激しい動画ではそんなに気になりません。

左右方向の幅は、最前列だと全部視界におさまらなさそうですが、よほど小さい眼鏡をかけない限りは首を振らなくても端までほぼ見えます。字幕版だと周辺視野で字を読めないため、首振りが増えて疲れるかもしれませんね。

2列目だと、台形ゆがみが改善してだいぶ見やすくなります。

これは、最前列から後ろを振り返った状態。

シアタス調布: 4DX: シート後方

1段の高さはかなりあり、かつスクリーンをある程度見上げる状態なので、前によほど座高の高い人が座らない限りは、それほど前の人の頭は気にならないと言えそうです。

全 8列ある座席の真ん中あたり、4~5列目からスクリーンを見た状態です。

シアタス調布: 4DX: スクリーン

立って撮影しているので、スクリーンが俯角でうつむいているように見えますが、座ってみると仰角も俯角もない、ほぼまっすぐの状態にはなります。

ただ iPhone 7 Plus で撮影していて広角気味なせいもありますが、スクリーンのサイズは決して大きくありません。すべてが視界に収まるから首が痛くはならないけど、没入感はちょっと減るかなという印象です。

これより後ろだと、さらにスクリーンが小さく見えるようになります。

まとめると

  • 最前列 … 前にさえぎるものがないので没入感は最高。ただしスクリーン上の方が歪む。最前列なので雪が独占できる。幅は視界に入るぎりぎり
  • 2列目 … 最前列より歪みが減って、大きく見やすい
  • 4列~5列目 … 中央部なので歪みは一番少ない。スクリーンが大きくないので、没入感は減る

像の見やすさだけを取るなら 4-5列目が無難ですが、没入感を優先するなら 2列目がベストだと思います。

4DX じゃなかったら亜人を観る価値はあるか

4DX 設備的な演出だけ語ってきましたが、ストーリーは今回あまり期待して観に行ってはいないというのが正直なところです。

もともと黒い幽霊 (EBM) の描写と、何回でも生き返る凄惨さと、佐藤さんの不敵さと不気味さと、トリガーハッピーぶりが再現されていれば「亜人」たりえるだろうと思っていたので、それは全く問題なし。

原作やアニメの陰鬱な感じが薄れて、バトルを派手に魅せる作品になったという意味は攻殻機動隊ハリウッド実写版も同じですが、亜人実写版に関しては、これはこれで良いんじゃないの?と。攻殻機動隊ほど俺思い入れがないんだよなってのもありますが 🙂 踊る大捜査線の本広克行が作ったら、こういう大衆娯楽路線になるでしょうねと。

ただ 4DX 要素のない、“2D” 亜人を自宅のテレビでわざわざ観るほどの魅力はないかなと思いました。

あと余談ですが、協賛にライザップが入っていて、主演の2名が肉体美を見せつけるシーンが 1回ずつある無理やり感は感じましたね。

この日はシアタス調布を後にして、トリエ京王調布を構成する 3つのビルの打ち、残り 2つの B館ビックカメラと、A館 (その他いろいろ) にも行ってみましたが、それはまた次回。