デジタル一眼レフ EOS Kiss X3 持って神代植物公園編、の続きです。「春のバラフェスタ」目当てで行った神代植物公園ですが、ベリーダンスグループのショー [PDF] が開催されていました。このカメラで、屋外でマトモに人物撮りするのは初めてなので、Digital Photo Professional でピクチャースタイル: スタンダードとポートレートの比較をしてみました。

神代植物公園 ベリーダンス: EOS Kiss X3: シャッター速度優先AE ポートレート 1/200sec F5.6 ISO200 163mm EF–S55–250mm

ポートレートとスポーツモードで迷うときがある

EOS Kiss X3 には、前回説明したようにモードダイヤルがあり、そのうち半周を占める「かんたん撮影ゾーン」で、撮りたいシーンに合わせて最適なプリセット設定を選ぶことができます。

かんたん撮影ゾーン
全自動モード ポートレートモード スポーツモード
EOS Kiss X3: 全自動モード EOS Kiss X3: ポートレートモード EOS Kiss X3: スポーツモード
ISO 感度、絞り数値、シャッター速度すべて自動。ストロボ自動発光。オートホワイトバランス。ピクチャースタイル: スタンダード ISO 感度、絞り数値、シャッター速度すべて自動。ストロボ自動発光。オートホワイトバランス。ピクチャースタイル: ポートレート ISO 感度、絞り数値、シャッター速度すべて自動。AI サーボモード。ストロボ発光禁止。ホワイトバランス可変。ピクチャースタイル: スタンダード

人物撮りの場合はポートレートモードがあり、このモードを選ぶと、ピクチャースタイルがポートレートに設定されます。

ところがベリーダンスのような、動きの速さが中くらいの被写体の場合、スポーツモードにしたものか、どっちにしたものか一瞬迷います。ポートレートとスポーツモードではフラッシュをたくたかないの違いがあるので、微妙な明るさの環境であればなおさらです。

撮影時でなくてもピクチャースタイルは変更できる

Digital Photo Professional: ピクチャースタイルの選択こんな場合は、とりあえずポートレートモードにこだわらず、他のモードで撮影しておいて、あとで付属の Digital Photo Professional というユーティリティで変更することができます。ただし、L + RAW または RAW モードで撮影して、RAW データを残しておく必要があります。JPEG 画像ではこのメニュー、表示されません。

1枚シャッターを切るだけで、L (高画質) かつファインモードで 5MB、RAW データで 20MB、 合わせて 25MB と一昔前の mpeg 動画並みの容量を消費しますが、あとから明るさ、ホワイトバランスなども変更できるので便利ではあります。

「ピクチャースタイル」は 4つの補正値の詰め合わせ

ピクチャースタイルはそもそも、シャープネス、コントラスト、色の濃さ、色あいといった 4つの補正値をセットにしたものです。

スタンダード ポートレート 風景
シャープネス
0-7
3 2 4
コントラスト 0 0 0
色の濃さ 0 0 0
色あい 0 0 0

シャープネスは被写体の鮮鋭度で、0 がもっとも柔らかく、7 がもっともシャープな感じになります。全自動モードやスポーツモードでは中くらいの鋭さ、ポートレートモードでは 1段柔らかめになっていますと。

PIE2009 のアドビ社 Kevin Connor 氏の講演で、

いまやデジタルカメラで撮ったものはさまざまな加工がカメラ上や、PC 上、もしくは Web アプリケーション上で施されるようになっている

といっていたのを思い出しますね。JPEG 画像として記録されているものは、もはや生の画像からかけ離れたものなわけです。

スタンダードとポートレートの違いは、シャープネスが 1段違うだけ ((ただし後でこの値の組み合わせは変更できるようです)) 、ということをマスターしたところで、作例編に続きます。