城崎海水浴場に泳ぎに行った帰りに、シャチのショーで有名な鴨川シーワールドに寄ってみました。三脚が持ち込めるのか、シャチの撮影に EOS Kiss X3 のピント合わせモードの一つ、AI フォーカス AF は使いものになるのかって話。

鴨川シーワールド: 看板ロゴ: プログラムAE 1/100sec F6.3 評価測光 EV+1/3 ISO100 33mm EF-S18-55mm WB:AWB PS:スタンダード 鴨川シーワールド: シャチ: 水がかかります: プログラムAE 1/200sec F7.1 評価測光 EV+0 ISO100 55mm EF-S18-55mm WB:太陽光 AF:AIフォーカスAF PS:スタンダード

シャチ撮るのに三脚は持ち込めるか?

わざわざ鴨川市の城崎海水浴場に行ったのは、車で 10分の水族館、鴨川シーワールドに寄って帰る計画だったからです。ところがスケジュールが押してしまい、シーワールド入口に到着したのは 15:00 で、ショーが 15:30 から、閉館時間が 17:30 という慌ただしさ。

鴨川シーワールドのウリは色々ありますが、一番有名なのはオーシャンスタジアムで行われるシャチのショーでしょう。ショーでよく出てくるイルカは体長 4m までなのに対して、シャチは最大 9.8m とかなり巨大で、水面からのジャンプや、人間を鼻先に乗せてのジャンプもかなり迫力があります。

逆に言うと、それだけ動きが激しく撮りにくいとも言います。

今回も撮影に使用した一眼レフカメラはキャノン EOS Kiss X3 にキットレンズの EF-S55-250mm です。

三脚がほしいですね。SLIK グランドマスターが持ち込めるか、入口の係員に聞いてみました。

「はい、他のお客様の迷惑にならないようでしたら、立てていただくのは可能です。」

オーシャンスタジアムは、よくこの手のイルカショーで使われるコロシアムタイプでベンチが階段席に並んで、丸い水槽を取り囲んだ形をしています。最後尾 = 最上段から写したのではさすがに角度が「上から目線」になってしまうため、前から 6列目ぐらいに陣取ります。前から 7列目ぐらいまでは、シャチがはねたときに、水をかぶる危険性があるらしく、目の前で飛ばれそうになったら、タオルかけて身を挺してカメラを守る覚悟でスタンバイです。

しかしベンチに座ると、まさに他のお客様の視界をさえぎってしまい、三脚が邪魔になるので、業界自主規制。手持ちで勝負です。

予想外に動き回る被写体、シャチ

とにかくシャチ、動き回ります。水中で “助走” しているシャチの影を確認しているつもりでも、どこから離陸するか分からないんだなこれが。油断してると、「水がかかります」の注意書きの位置で本当に水かけてくれました。ああーっと危ない!

鴨川シーワールド: シャチ: 離陸中: プログラムAE 1/250sec F8.0 評価測光 EV+0 ISO100 55mm EF-S18-55mm WB:AWB AF:AIフォーカスAF PS:スタンダード 鴨川シーワールド: シャチ: 水がかかります: プログラムAE 1/200sec F7.1 評価測光 EV+0 ISO100 55mm EF-S18-55mm WB:太陽光 AF:AIフォーカスAF PS:スタンダード

ちなみに、この一撃ではカメラは無事でした。客席でカメラ構えているエリアは、ある程度避けているのかもしれません。反対側のエリア (水槽に向かって左手) は、人がそこだけ引くほど水をもろにかぶっていました。

ウェスタンラリアット状態、ひねりジャンプと何でもありです。そう言えば昔のゲームでひねりながら飛んでくるボスキャラがいたはずですが、なんだか忘れました。とにかく運動性能が半端ではありません。

鴨川シーワールド: シャチ: ウェスタン ラリアット: プログラムAE 1/160sec F5.6 評価測光 EV+0 ISO100 55mm EF-S18-55mm WB:太陽光 AF:AIフォーカスAF PS:スタンダード 鴨川シーワールド: シャチ: ひねってジャンプ: プログラムAE 1/250sec F7.1 評価測光 EV+0 ISO100 55mm EF-S18-55mm WB:太陽光 AF:AIフォーカスAF PS:スタンダード

ちょっと小休止で、止まっているシャチです。がんばったからエサくれよ。

鴨川シーワールド: シャチ: 背中を叩かれる: プログラムAE 1/250sec F5.6 評価測光 EV+0 ISO125 179mm EF-S55-250mm WB:太陽光 AF:AIフォーカスAF PS:スタンダード 鴨川シーワールド: シャチ: ささやく: プログラムAE 1/120sec F5.6 評価測光 EV+0 ISO100 128mm EF-S55-250mm WB:太陽光 AF:AIフォーカスAF PS:スタンダード

そして今度は人を鼻先に積んでロケットです。

鴨川シーワールド: シャチ: ロケット発射 鴨川シーワールド: シャチ: ロケット発射 2

「AI フォーカス AF」ほど使えないものはない

今回の反省点は、AF モードを「AI フォーカス AF」にしていたことでしょうか。

EOS Kiss X3 のオートフォーカスには、

  • シャッター半押しした時点で 1回だけフォーカス合わせをする「ワンショットAF」
  • シャッター半押ししている間中、ずっとフォーカス合わせを続ける「AI サーボ AF」

という 2つのモードがありますが、AI フォーカス AF というのは上の 2つをカメラの判断で、自動的に切り替えてくれるモードです。シャチでもイルカのショーでも、止まっている瞬間の顔を撮りたいときと、こっちに向かってジャンプ! してくるような焦点距離が変わる状態を撮りたいときと両方あるため、このモードが良いんじゃないかと設定してみたわけです。

が、しかし。後でいろいろ調べてみると、「AI フォーカス AF」は使わないのが吉、という評価だらけで愕然。確かに、近づいてくるシャチにサーボ AF でずっと合焦してほしいときにワンショット AF モードで何もしなかったり、じっとしているシャチを撮ったからワンショット AF だろうと思ったら、何にもピントが合っていなかったり、と使えません。

ここに掲載した写真も、解像度を下げるとそんなに目立ちませんが、アップで見るとピンはどれも微妙です。もちろん三脚立てるスペースを確保して IS (手ぶれ補正) 切ったらどうだろうとか、いろいろ考える点はありそうです。

この人、片足で鼻の上に立っています。バランス感覚が並大抵ではありません。

鴨川シーワールド: シャチ: 鼻の上に立つ:  プログラムAE 1/200sec F6.3 評価測光 EV+0 ISO100 84mm EF-S55-250mm WB:太陽光 AF:AIフォーカスAF PS:スタンダード

こういう写真で、顔にぴったりピントが合った写真が撮りたいですね。次は AI フォーカス AF を捨てて、サーボ AF で勝負だ。とリベンジを誓ったシャチ撮影でした。

背後で、カメラを構えている係員の写真を超える一枚を、ぜひ撮ってみたいものです。