Core i7 860 + ASUS P7P55D PC が完成したところで、本来の目的である VMware ESXi が動くかどうか試してみます。

オンボード NIC を認識するか

まずはオンボード NIC を認識するかですが、

ESXi: Failed to load lvmdriver

華々しく Failed to load lvmdriver エラーに。オンボード NIC (Realtek 8112) ではダメのようです。買っておいたIntel PRO/1000 GT にさくりと入れ替えて、ここは解決。

オンボード SATA を認識するか

今度は SATA HDD をオンボード SATA ポートに接続して認識するかどうか、です。

ASUS P7P55D: SATA ポート

P7P55D は SATA ポートがオンボードだけで合計 x8 ポート、とふんだんに搭載されていますが、BIOS の設定内容が default のまま VMware ESXi 4.0 をインストールしようとすると

VMware ESXi: 4.0: Installer: Installation operation Failed!

Unable to find a supported device で、インストールできるデバイスがないと怒られます。いたたた。やはり初物チップセットには対応していないようです。

“内部” USB 変換アダプタで USB メモリブート

RiteUp 内部 USB 変換アダプタ PAD06こういう時、定番な起動方法は USB メモリブートです。それも、何となくサーバなのにケース外側に USB メモリが刺さっていて、物理的に簡単に抜き差しできてしまうのは、どうも性に合いません。

そこで、外側じゃなく、ケース内側に USB メモリを差すためのアダプタがあります。RiteUp 内部USB → USB A ×2 変換アダプタ PAD06 です。

下の黒い部分を、マザーボード上の USB ポートに取り付けます。値段も 1,200円、そんなに無茶しやがってな価格ではないので良さそうです。ただし、ASUS P7P55D のマザーボード上コネクタには使えませんでした。P7P55D のコネクタが狭いのか、PAD06 側のコネクタが大きすぎるのか、とにかく入らないのです。 :fire: 1mm 以下の誤差と思われますが、とにかく 3カ所ある USB コネクタ (USB910, USB1112, USB1314) のいずれにも取り付けられませんでした。

PCI カードタイプも “内部” 増設専用がある

次の方どうぞ。AREA 内部 USB ポート増設 PCI ボード SD-U2V6212-4IL です。

AREA USB2.0(内部) x4ポートPCI拡張ボードEXHAUST SD-U2V6212-4IL

PCI に差して USB ポートを増設するボード、というのは色々ありますが、この製品がユニークなのは、PC ケース内側に USB コネクタを増設するためのもの、だということです。ボードを取り付けて外側から見ても何もなく、画像右側にある 4つの USB ソケットにプラグインする形になります。

がしかし。ASUS P7P55D との組合せでは USB メモリブートできませんでした。

USB メモリはそもそも遅い

消去法で行くと、観念してケース背面の USB コネクタに差して起動しなさい、という話になります。確かにそれで起動はできますが、USB 2.0 ポート 450Mbps という最大転送速度がネックになります。数字だけ見るといかにも速そうですが、MB 換算で 60MB/s になり、最近の SATA2 HDD での最大転送速度 300MB/s に比べると、大きく見劣りします。

オンボード SATA も認識しない、USB メモリも遅いとなると、今度は PCI カードはどうだろうと。

PCI カードなら玄人志向の SATARAID4P-PCI が定番だが…

今まで貴重な人柱先駆者だった人たちの動作例によると、SiliconImage Sil3114 というチップを搭載した玄人志向の SATA – PCI カード SATARAID4P-PCI なら認識すると。

玄人志向 SATARAID4P-PCI: 箱

実は買ってありました。 🙂 確かに、PCI スロットに差すと HDD を認識はしてくれます。ただ、2つ問題が。

RAID5 じゃない

ESXi サーバ + RAID5 ファイルサーバとして使うつもりでいるのですが、SATARAID4P-PCI は RAID 0, 1, 0+1 にしか対応していません。RAID5 対応の SATARAID5-LPPCI という姉妹品もありますが、動作しないようですので回避。Sil3114 なら何でもいいってわけでも無さそう。

PCI バスは遅い

PCI バスの転送速度がボトルネックになり、仮想マシンの動作が遅くなる恐れがあります。PCI バス 133MB/s <-> SATA 150MB/s, SATA2 300MB/s。購入した HDD はWD15EADS、つまり今時の SATA2。1台だけでも詰まります。

そうこうしている間に、ESXi のバージョンが上がったからか、ASUS P7P55D のファームウェアをアップデートしたからか、この玄人志向 SATARAID4P-PCI が無くても、オンボード S-ATA で起動するようになってしまいました。